4年間を通じた「共通教育」と「専門教育」を両翼とした学びが福女大の特色のひとつ。これは、「VUCA」といわれる変化が激しい社会において、専門知識を身につけるだけではなく、「専門知識」を活用しながら「学び、生き、働く」自分自身をつくり出し、はばたき続けられる力を、4年間を通じて培うためです。

学部教育の片翼を担う共通教育の3つの柱のひとつに位置付けられた「リーダーシップ開発系」は、座学中心の「リーダーシップ開発科目」と実体験を梃子とする「体験学習科目」から構成される科目群です。福女大の「リーダー育成」教育の主軸として、専門性の探求と対を成す「自己の探求」を担います。リーダーシップやキャリア、ジェンダーを学び問いながら、自身や他者のリーダーシップ開発、そして「福女大スピリット」育成をしていきます。

 

リーダーシップ開発科目

福女大の「リーダーシップ開発」とは、立場や権限によらない全員発揮のリーダーシップ観に根差します。「変化をもたらすために、積極的に他者に関与する」(コミベズ他、2017)構え、そして、知識・スキル。ひとりひとりの学生が、「よりよい社会を描きつくるリーダーである自分」という認識を深め、他者や社会とかかわっていく思考と試行のプロセスを支えます。

リーダーシップ開発科目6つの特色

POINT1

女性に高等教育は必要ないとされていた大正時代、女性に開かれた高等教育ビジョンを描き、他者や社会にかかわりかけ、全国初の公立女子専門学校設立にこぎつけた先達の軌跡が「福女大スピリット」。ないものを描き、立ち上がり、実現につなげた女性たちのスピリットを感じ、学び、こんにちを生きる私たちが未来を創りだしていく実践に生かします。(「福岡女子大学論」、「福岡女子大学史」)

POINT2

自分自身が無意識に囚われている規範や認識枠組を検討し、実現したい社会を描く知識を得るためのジェンダー、法、人権という視点からのアプローチ。ひとがその潜在能力を最大限に発揮していくためにも、それらの視点が役立ちます。(「ジェンダー」、「ジェンダーと法」、「包摂社会と人権」)

POINT3

リーダーシップ研究は実に100年以上の歴史を持っています。リーダーシップ研究の歴史・潮流、基本的な理論やコンセプトを通して、自分自身のリーダーシップ観を紡ぎ出します。(「リーダーシップ論」)

POINT4

人生100年時代といわれる社会。「就職すること」自体が目的ではなく、主体的に生き、働いていくにあたっての土台となる知識やスキルを学び、社会人ゲストのキャリア観に触れながら自身のキャリア観も培います。(「キャリア形成論」、「キャリアインターンシップ」)

POINT5

グローバルはローカルであり、ローカルはグローバル。複雑に絡まり合う社会課題の解決に向け、実際に課題設定をし、解決に向け活動する方々を迎え、その実践や仕事・人生観や社会観、リーダーシップ観を学びます。(「グローバルリーダー論」)

POINT6

「グローバルリーダー論」で話を聞いて終わり、ではなく、次は自分の番。自分自身をリードし、他者とかかわりながら、社会課題を設定、その解決に向け試行し、そのプロセスから学びを生み出します。(「グローバルリーダー実習」)


 

体験学習科目

他者や社会と出逢うことで自己を探求し、他者や社会とのかかわりの中で自己を発揮していくための「体験」を特色とする科目群です。他者や社会と出逢うことは、自分と出逢うことでもあります。出逢う中で、自分の強み・弱みとともに、大切にしたいことをみつめ直し、把握していくと、自分が他者や社会とどうかかわりたいかが見えてきます。それが、自分を生かしたリーダーシップ開発の第一歩となるのです。

体験学習科目は、福女大の学びの羅針盤「FWU COMPASS」に掲げられる「体験的学習」を授業内で展開するものです。担当教員のもと、知識のインプットをしながら、体験を通じて「学び」を生み出していきます。テーマや場所、期間、費用等はプログラムによってそれぞれ。自分が興味がある分野でも、逆に、機会がなければ触れないような分野でも、飛び込むことで自分の「ひきだし」を増やせます。